逆関数を直感的に理解する:計算を逆順にたどる

ある工房では、予約料が8ドル、作業台の使用料が1時間につき5ドルかかります。3時間なら23ドルです。レシートに23ドルとあったら、何時間予約したのでしょうか。
順方向には、時間に5を掛けて8を足します。逆方向には、レシートの金額から8を引いて5で割ります。この逆向きの規則が逆関数です。同じ関係を使って別の問いに答えます。
代数計算そのものはたいてい難しくありません。気をつけたいのは、逆向きの規則が答えを一つに定められるか、そしてどんな数を入力として受け取れるかです。
最後の操作から取り消す
工房の料金を次のように書きます。
逆関数では、時間あたりの料金を元に戻す前に、予約料を取り除かなければなりません。
レシートで確かめましょう。 です。先に5で割ると、予約料まで時間料金として分けてしまい、答えが間違います。
の入力は時間で、 の入力はドル単位の金額です。どちらも と書いてあっても、同じ量を表すわけではありません。それぞれの関数が受け取る値の代わりに置いた文字です。
このモデルでは、負の時間に意味はありません。元の関数の定義域は 、値域は です。したがって逆関数が受け取る料金は8ドル以上です。代数的には3ドルを代入できますが、得られる負の時間はこのモデルの範囲外です。
逆関数と逆数は別の操作
の右肩の表記は負の指数に見えます。しかし関数の記法では逆関数を表します。 で1を割れ、という指示ではありません。
同じ料金の規則で比べます。
前者は料金から時間を取り戻します。後者は料金の逆数で、意味も用途も異なる量です。OpenStaxの逆関数の節でも、この記法の違いを明確に説明しています。
逆関数を と名付けてもかまいません。 と書けば、右肩の記号なしでも言いたいことが表せます。料金を計算し、そこから元の時間を取り戻すということです。
代数を使って逆関数を求める
一般的な手順は、 と書き、 と を入れ替え、 について解くことです。入れ替えることで、元の出力が新しい入力になるという役割の変化を記録します。
別の例を見ましょう。
変数を入れ替えます。
3を掛け、7を足し、2で割ります。
したがって逆関数は です。最後に行った3での割り算から順に、元の規則の操作を一つずつ取り消しています。
Paul's Online Math Notesには、同じ一般的な手順と、根号や有理関数を使った計算例があります。どんな式でも、変形中に入力できない値を見失わないでください。分母を掛けても、元々使えなかった値が使えるようにはなりません。
両方向で確かめる
一つの数で試せば計算ミスを見つけられるかもしれません。しかし、どの値でも二つの規則が互いを取り消す証明にはなりません。示した定義域で合成を確認します。
上の例で、元の規則を逆関数に入れます。
次に、逆関数を元の規則に入れます。
この例では、両方の定義域がすべての実数です。根号、対数、分数がある場合は、確認式の横に定義域も書きましょう。式を約分すると、それ以前にあった制限が見えなくなることがあります。
合成がまだ分かりにくければ、まず関数の解説を読んでみてください。内側の規則の出力が外側の規則の入力になります。括弧は内側から外側へ読みます。
二次関数にはなぜ定義域の制限が必要か
とします。 も も1です。出力が1だとだけ知らされても、どちらの入力を使ったかは規則だけでは分かりません。
この関数は、実数全体では一対一ではありません。逆向きの対応は、ほとんどの入力に二つの答えを返すため、関数になりません。
元の定義域を に制限し、右側の枝を選びます。すると逆向きの計算は一意になります。
は0以上なので、主平方根を取ると です。変数の名前を入れ替えると、次のようになります。
逆関数は0以上の数を受け取り、2以上の数を返します。、続いて を確かめましょう。
元の定義域を代わりに に制限すると、逆関数は です。これは、定義域を別々に制限した二つの異なる関数の逆関数です。プラスマイナスを付けて、一つの逆関数と呼んではいけません。
二次方程式でも、この区別は重要です。方程式には二つの解があり得ますが、関数は許された各入力に出力を一つだけ対応させます。
グラフから逆関数を読み取る
なら、元のグラフには があり、逆関数のグラフには があります。座標を入れ替えると、点は対角線 を軸に反転します。
これで水平線テストも説明できます。水平な直線が元のグラフと2回交わるなら、一つの出力に二つの入力が対応しています。座標を入れ替えた後、その2点は同じ垂直線上に並び、一つの入力に二つの出力が対応してしまいます。
先ほどの放物線で試しましょう。高さ1の水平線は と で交わります。左の枝を取り除けば、交点は一つだけです。これでグラフから元に戻るための情報がそろいました。
逆関数の定義域は元の関数の値域です。まず元のグラフが縦方向にどの高さを取るかを見ます。出力がある高さ以上にしかないグラフなら、その高さより低い値を受け取る逆関数はありません。
三つの短い練習問題
一次の規則: の逆関数を求めましょう。7から入力を引き、2で割ります。 です。この例では逆関数の式は元の式と異なります。 と を確かめてください。
三乗: の逆関数を求めましょう。三乗なら負の入力と正の入力を区別できるため、枝を制限する必要はありません。すべての実数を入力として です。
二乗: の、 における の逆関数を求めましょう。逆関数は 、定義域は です。最後の条件を忘れると答えが不完全になります。
答えを確かめる前に定義域を書きましょう。次に一つの数で往復計算をし、両方向の代数的な合成も確認します。Math Zenの関数の練習では、順方向の規則、逆方向の規則、定義域の制限をまとめて短時間で練習できます。
同じ考え方は指数関数と対数も結び付けます。指数関数は指数を受け取って数を出し、対数はその指数を取り戻します。入力が何を意味し、どんな出力が可能か分かれば、逆関数を筋道立てて考えられます。
よくある質問
- 逆関数は何をする関数ですか?
- 元の関数の出力を受け取り、その出力を生んだ入力を返します。各出力に対応する入力が一つだけなら、元の関数の値域上で逆関数が定義できます。
- 逆関数はどう求めますか?
- y = f(x) と書き、x と y を入れ替えて、y について解きます。次に逆関数の定義域を示し、二つの関数をどちらの順序で合成しても、適切な定義域で元の入力に戻ることを確認します。
- 逆関数と逆数は同じですか?
- 違います。逆関数は元の関数の働きを取り消します。逆数は出力で1を割ったものです。f(x) = 5x + 8 の逆関数は (x - 8)/5、出力の逆数は 1/(5x + 8) です。
- 二乗する関数では、なぜ定義域を制限するのですか?
- 正負が反対の入力を二乗すると同じ出力になり、出力だけでは元の入力が分かりません。元の定義域を0以上に制限すると逆関数は平方根、0以下に制限すると負の平方根になります。
- 関数と逆関数のグラフはどう関係しますか?
- 各点の座標を入れ替えます。(a, b) は (b, a) になり、グラフは y = x を軸に反転します。元の関数の値域が逆関数の定義域になります。


